○車の乗り降りと運転姿勢
○運転装置の取り扱いと日常点検整備
○車両特性に基づく運転死角と車両感覚等を理解した運転操作
適性検査も終わり、いよいよ技能教習です。入校当日から教習があります。
ロビーで待っていると教習開始の校内アナウンス(懐かしいエコーの余韻)と共に教習原簿をもった指導員が私の名前を呼びます。
私「はい、宜しくお願いします!」
指「○○さんですね、下のお名前は△△さんですね」
私「Okです!」
指「はい、それでは今日から教習を始めます」
私「大型は初めてなので宜しくお願いします。」
指「みんな初めてですよ、安心してください」
ロビーを出て、教習車両の前まで移動。とにかくデカイの一言。
まずは大型車の特徴を勉強です。車をひとまわり、動かす前に点検しなければならないポイントを一つずつ指さし確認していきます。タイヤ周り、燃料タンク、荷台、タッパもあります。
指「運転席の上の部分と荷台の最上部のバーは地面からそれぞれどのくらいあると思いますか?」
私「運転席の上で2m?荷台の一番上のバーで4mくらいでしょうか」
指「その数字を覚えておいてくださいね、後で検証してみますね」
ドアを開け運転席へのアクセス方法です。
グリコのポーズだそうです。梯子のぼり梯子降りともいうそうです。
まず両手で室内のバーをつかみ、2つあるステップにあしを掛け、腕を縮めながら足を上に進め運転席に乗り込みます。
運転席ではクラッチペダルを踏みながらシートを調整、
ハンドル角度の調整、バックミラーを確認し、最後にシートベルトです。
マニュアル車なのでペダル類はアクセル
ブレーキ
クラッチ
の3種類とフットレスト
があります。ハンドルの軸が車両の特性上ほぼ垂直に両足でまたぐようにレイアウトされていますが操作上の違和感はありません。
サイドブレーキは普通車の圧力調整式のものとは異なり、ONかOFFのどちらかのスイッチ式でした。
ギアシフトは1~7速まであります。
インパネのタコメーターは2000回転からレッドゾーン、500~1500回転が通常使用範囲。

運転席からキャビン内を見渡すとこんな感じ。
振り返って後ろの景色です。
ドアミラーは普通車の場合は調整が必要ですが、大型の場合は溶接されている箇所が多く、よっぽどのことがない限りドアミラーは動かさないとのことでした。右のミラーが2つ
左が3つ
それぞれかなり広角ミラーになっていて広範囲をみることができます。
よく考えてみると、ミラー調整が手動だったら一つ一つ降りては乗って調整するのは大変です。
調整しないでも済むよう設計されているのでしょうね。
いよいよ発進です。
クラッチを踏みギアはニュートラル、エンジンスタート!
アクセルを空ぶかしすると、意外と排気音が小さくて聞こえ辛い。クラッチミートさせるときのエンジンの回転数はエンジン音で感じとるのが良さそう、と思いつつアクセルを普通車MTのイメージでグワングワン煽ったら、
指「アイドリングでも2速発進できますよ、やってみましょう」
私「え?1速から発進じゃないんですか?」
指「1速は荷物を積んで坂道発進するようなときに使用します」
指「1速発信だとすぐに2速にUPしなければならなく作業が忙しくなりますよ」
ウインカーをあげ前後方向を目視で確認、ギアを2速に入れ恐る恐るクラッチをあげミート、ハンクラ状態でそろそろと発着点から外周に合流していきます。まずは右周りを中心に外周路を周回をします。大回りしないと車体右後輪がラインをまたいでしまいます。コーナー手前でしっかりと減速して、ボディの左前が路側帯の上に位置するようなイメージで大きく回って行くのがポイント。右後輪がラインにこれ以上寄らないことを右ミラーで確認しつつ左ミラーでボディと路側帯のはみ出し具合も確認。
右後ろと左前がばっちり決まったら直線コースのセンターを走行するように再度ハンドル調整します。この繰り返し。
今度は内周走行です。外周は脱輪がありませんが、内周は小回りすると左後輪をコーナー内側に脱輪してしまします。
外周同様コーナー手前でしっかりと減速し2速で進入、右前輪がセンターラインをまたぐように曲がります。
対向車が予測される場合は、コーナー手前で停止して行き過ぎるのを待ってから出発します。右回り左周り同じですが前輪を切ると後輪がじわじわとその方向に寄ってきます。
後輪はすぐに言うことをきいてくれない駄々っ子のようなもの、いつもミラーでみていてあげて、ヤバいと思ったら早め早めにハンドル操作で修正を加えるようにします。そのためには車速をとにかくゆっくりと、場合によってはハンクラも利用するとよいでしょう。
次に車高の確認です。全長12m、横幅2.5m、さて高さは?普通車では全く意識しない標識の一つに、高さ標識があります。地上高5mとか表示があるのを思い出しました。
ぱっと見た目、運転席のボディ高は2.5mの荷台のてっぺんで4mと目測してたその結果は?コース内にぶら下げられた黄色い横バー、運転席から見るに高さ3mほどにしか見えません。
車体が近づけていくにつれ、ぶつかる覚悟が増してきます。バーがフロントウインドウ越しに塗装が剥がれていないことが分かり、ボディと荷台てっぺんは無事通過できる確信を得ました。
バーが荷台てっぺんの位置で車を停止させ、降りて目視すると、バーと荷台てっぺんとの間に20cmほどの余裕があります。
つまりこのバーの高さは4mだということ。高い運転席から見ると意外に低く見えるようです。
実際の道路では積極的に標識を確認しなければいけませんね。車から降りて確認するのも必要です。